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第4話・バトル勃発 その7

ผู้เขียน: さぶれ
last update ปรับปรุงล่าสุด: 2025-04-28 20:08:16

「眞子。このクイズ、一生当てられそうにないからもういいだろ」

「えー、気になりますよぉー」

 と、ハタから見ると仲睦まじい様子に見えたらしく、熱々カップルに熱々ホルモンお待ち、とさっちゃんができたてのホルモンを持ってきた。

「わ、うまそう」

 結果玄さんのお店の話は打ち切りになってしまった。蒸し返すとしつこい女と思われるから、聞きにくい。結果謎のまま。

「ビールおかわりしましょうか。さっちゃん、ビール追加。生で!」

「はいよー」

 彼女はまたニヤニヤしながら親指でグッドポーズを取って、ドリンクを作りに行った。生ビールなのですぐ目の前に置かれる。焼きたてのホルモンとビールを胃に収めると、最高の一言しか出ない。

「めちゃくちゃうまい」

 おまかせホルモン五本セットは聞き馴染みのない部位を詰め合わせたものだけれど、おいしすぎてあっという間になくなった。狭い店内はすでに混雑している。時間がかかると思ったので、私のおすすめチョイスと玄さんの気に入っていたシマチョウ串を入れて、十本ほど追加注文した。

「ん、これは…?」

 他愛もない話を交わしていると、焼き上がったホルモンが置かれた。見慣れない凹凸のある部位が刺さった串を不思議そうに見つめる玄さんは、すごく純粋な目をしている。まるで幼稚園児の子供と変わらない。面白い人だ。

「眞子、この凹凸のある気持ち悪いやつ、なに?」

「これは【ハチノス】です。結構おいしいですよ」

「え、これ、食べるの?」

 ピーマン苦手な子が嫌な顔をするのと同じような雰囲気で玄さんは顔をしかめた。ふふ。本当にうちの園児みたい。

「大丈夫。先生がまず見本を見せてあげるよ。ちゃんと食べられるから」

 思わず園児に語る口調になってしまい、不安にさせないようににっこり笑って美味しそうに食べて見せる。「んー、おいしい! こんなに美味しいのに食べられないなんて勿体ないよ。要らないなら、玄君の分も先生が食べちゃおうかなー」

「だめ」

 私に取られると思った玄さんが、思わず皿を遠くへやり、ハチノスを掴んで食べた。渋面だったのは最初だけで、咀嚼するごとに表情の変化が訪れる。

「うまいっ」

「でしょ? 見た目は確かに気持ち悪いですが、食べないなんて勿体ないです」

「なんか、眞子先生にいいようにやられた気がする」

「ふふ。毎日こうやって子供に苦手な給食を食べさせているん
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     全てを終えた帰り道、なんとなく話を聞いて欲しくて玄さんにメッセージを送ってみた。しかし既読にはならなかった。暇だと言っていたお店は土曜日だから忙しいのかも。  時間が合えば飲みに行こうと思ったけれど、返信が無いなら仕方ない。そのまま家に帰った。  ゆうた君には当たり障りの無いメッセージを送ってみたが、こちらも既読にならなかった。本当の彼氏でも無いし、ただマッチングアプリで見知っただけの関係なのだから、落胆することも無い。 こういう時に話を聞いてくれる彼氏がいてくれたらなぁ、と切に思う。 胸の内を誰かに聞いて欲しくて、同調して欲しくて、SNSの方に『今日大変な事があった。生きていくのが辛い』と思わず書いてしまった。すると、あおいChanが『因果応報という言葉があります。悪いことをした覚えはありませんか?』とリプライ。  因果応報?  私、別に悪いことなんかしてないのに。  どうして見ず知らずの人に、そんな風に言われなきゃいけないの?  つまらないこと、書かなきゃよかった。  でもこれがネットの世界。求めている意見と違う反応が来ることだってある。面と向かって言わない分、悪意や本音が曝け出されるのだ。 辛いなあ。 普段なら流せる所なのに今日はダメージが大きく、思わず涙が零れた。 あおいさんは私がSNSに記事を投稿するとすぐに『いいね』や『コメント』をくれる。好意的なものが多いがしかし、そのスピードが尋常ではないから少し怖い。  今の投稿もそうだ。ただの愚痴なのに、投稿してからほんの一、二分で今のコメントが入った。  私を気に入ってくれたのは嬉しいけれど、粘着質な気もする。 もうSNSに記事を投稿するのはやめよう。無視するのは気が引けるけれど、この先続けなければいい。いつもは彼女へすぐ返信をしていたけれど、返さないことにした。  普通に仲良くなりたかったけれど、ネットの世界はリアルのように顔も見れないから、悪質な本音が流れてしまう。あおいさんは『気を付けなさい』と私を戒めるつもりだったのかもしれないけれ

  • 婚活アプリで始まる危険な恋 ~シンデレラは謎深き王に溺愛される~   第4話・バトル勃発 その2

      「集合時間はとっくに過ぎています。羽鳥さんがいらっしゃらなかった分、他のお母様方が小倉さんを手伝って下さって、大変ご迷惑がかかっています。今からお詫びして担当のお仕事を全うして下さい。そうでないと困ります」「清川先生が困っても私は困らないわ。聖也とお祭りに回ることを楽しみにしていたのよ! その楽しみを奪おうって言うの?」「ですから――」「もういいでしょう。後にして」 話をしている最中だったのに、羽鳥さんは私を押しのけてその場を去ってしまった。あまりの自分勝手さに頭が真っ白になり、つい追いかけるのが遅れてしまった。その隙に彼女の姿を見失ってしまった。 見回すと、スタスタと前方を歩いて行く羽鳥さんは園入り口からすぐの店――おめん屋の前で立ち止まっていた。私は慌てて追いかけたが声だけが聴こえてきた。「小倉さん、どうも」「羽鳥さん! 一体なにをされていたんですか! もう五時を回っているんですよ!!」 小倉さんの怒った声がおめん屋の方から聞こえて来る。  彼女が怒るのは当然だ。しかしこんなところでモメさせるわけにはいかないので、すぐに走って追いかけた。「清川先生が私の代わりに店番をしてくれますから」「はあぁっ!? 羽鳥さん、貴女ね――」「そういうことだからあ、おめん一つ下さい。聖也、好きなの選んでいいわよ」 「――羽鳥さんっ。お待ち下さい」  私は彼女に呼び掛けた。あまりの身勝手さに身体も声も震えてしまう。  大声で怒鳴ったりしないように、必死に自分の気持ちをセーブした。私が問題を起こすわけにはいかない。 「お待ちください。まだ話は終わっていませんよ。小倉さんに謝って――」「しつこいなあ! 清川先生が私の代わりに当番すればいいでしょっ。いつも私に迷惑かけているんだから、こんな時くらい役に立ちなさいよ!」 捨て台詞を浴びせられ、プイ、と顔を背けられ、羽鳥さんはおめんのチケットを受け取り台に叩きつけると、聖也君の手を引いて彼女は行ってしまった。

  • 婚活アプリで始まる危険な恋 ~シンデレラは謎深き王に溺愛される~   第4話・バトル勃発 その1

      「清川先生っ」  七夕祭りイベント当日の午後二時半を回った頃。慌ただしく準備をしている私の下に、エプロンを身に着けた小倉昌磨(おぐらしょうま)君のお母様がやって来た。「当番の羽鳥さんが、まだ来ていません!」 ええええ…うそーぉ……。「なんど連絡しても出られないんです! 清川先生からも連絡を取って頂けませんか?」「はい、承知しました」 露店は三時から開始される。あと三十分も無い。  縁日の準備を行っている園庭、それからさくら幼稚園に隣接する離れの遊戯ホールをざっと見たけれど、どこにも聖也君や羽鳥さんの姿は無かった。欠席という話も聞いていない。 慌てて職員室へ駆け込み電話を掛ける。ワンコール、ツーコール、スリーコール…出ない!  三度繰り返したが電話は全て留守番電話に繋がってしまったので、最後の電話に『当番の時間を過ぎても来られないから至急連絡が欲しい』とメッセージを吹き込み、受話器を置いた。「小倉さん申しわけございません。羽鳥さんはお電話に出られないようで、出来る限り私や他の職員がサポートに入るようにします」 聞けば今、彼女が一人で準備をしているという。見かねた担当でない別のお母様方が手伝ってくれているとか。ご立腹の小倉さんに頭を下げて私は奔走した。  ただでさえ足りていない人数で回さなきゃいけないのに、急に一人抜けられてしまったので、段取りが狂ってしまった。 彼女が居ない分、店番を掛け持ちしながら午後五時まで何とか乗り切った所で羽鳥さんが聖也君と一緒に現れた。しかも羽鳥さんは聖也君と同じく浴衣を来て、ばっちり髪の毛やメイクもセットした状態で現れた。――なんなの、この人。 今日は七夕まつりだから、最後に園児が一生懸命練習した踊りを披露するため、子供たちは全員浴衣で来ることになっている。保護者は関係ない。しかし羽鳥さんはキメキメの浴衣とメイクで現れたのだ。「羽鳥さん!」 私は大急ぎで彼女に詰め寄った。「今までどこへ行っていらっしゃったんですか! 今日、当番で二時集合とお知ら

  • 婚活アプリで始まる危険な恋 ~シンデレラは謎深き王に溺愛される~   第3話・まさかの… その8

     あおいchanというのも気が引けるので、あおいさんと呼ぶことにしている。彼女に返信していると、Love Seaの方が着信を告げた。――元気?(玄) 一言、玄さんからだった。相変わらず愛想無い。――はい、元気ですᐠ( ᐢ ᵕ ᐢ )ᐟ 玄さんはお仕事中?(M)――まあね。店が暇でしょーがない。(玄)――もうすぐ仕事で大きなイベントがあるので、それが終わったら飲みに行きますよ。再来週の週末にでも、玄さんのお店行きたいです( ⁎ᵕᴗᵕ⁎ )(M)――いや、俺の店はもういいよ(笑)多分この店もうヤバイ。だから違うとこ行こう。(玄)――Σ(•̀ω•́ノ)ノエッ だめですよ! ちゃんと店番しないと(ˉ ˘ ˉ; )(M)――店番(笑)ジャイ〇ンかよ(笑)(玄)――ジャイ〇ンが店番していたら、人気店になりますね!(M)――面白いこと言うなぁ。店が繁盛するなら、ジャイ〇ン雇いたいよ(笑)(玄)  玄さんって愛想無いと思っていたけれど、実はそんな事なくて短い一言が面白いなぁ。それにしても、ネコ型ロボットの国民的人気アニメなんか見ているのかな。園児の話に合わせるために、私も見ているけれど。 ホント、玄さんってどんな人なんだろう。  短いやり取りばっかりだけれど、なんとなく話も合うし、いい人なのかなーって思っちゃう。こういうのでコロっと騙されてしまうんだろうな、私みたいな単純人間は。――最近、モンペどう? 嫌がらせされてない?(玄) あ、気にしてくれているんだ。嬉しいな。 ――心配してくれてありがとうございます⸜(๑’ᵕ’๑)⸝ 今の所大丈夫です。次の週末が怖いですが( ´•д•`; )(M)――イベントでモンペとバトルするの?(玄)――違います! 実は・・・・(M)  アプリの自分のプロフィールに『幼稚園教員をやっている』と既に書いているので、来週七夕まつりのイベントがあることや、当番に羽鳥さんが当たっていること、ひと悶

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